賢き水夫の頭上に現われる海の聖者
恋する、少女のために、輝くは太陽
[#地から1字上げ](セイシェル~海の聖者~、サザンオールスターズ)
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人に老けたとか書く人だいっきらい。
[#地から1字上げ](中川翔子)
大事な判断を放棄したことを他者のせいにする。こういう無責任な態度は、理解し難い。
[#地から1字上げ](江川紹子)
家田荘子さんと語る「いまの日本」なぜ僧侶になったのか。
[#地から1字上げ](家田荘子)
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私は今日、この男の目と女の目のお話を伺うずっと前に、先生とこれに似たような会話を交わしたことのあったのを想い出した。
それはヴェルレーヌやランボーやコクトーなどの芸術家の世界によくある同性愛の話の出た折に、
「僕は、ホモとかお稚児さんという言葉を聞いただけでもいやな気がするね。ところが女性同士の同性愛だと、聞いても僕の反応が違うのよ。それ程ムシズが走らない。むしろ、僕が女だったら、男なんかより女を愛するんじゃないかなと思う程、それ程女は綺麗だものねえ」
とおっしゃったので、それは先生が、今、男でいらっしゃるからでしょ、私は今、女だから、女を綺麗と思う以上に、男を魅力的だと思います、女に生れて幸せなのは、女に比べて男には惚れるべきものがいっぱいあるということで……と懸命に申し上げると、先生は静かに、
「まあね、僕は今、男だものね。僕の歌集『男ごころ』の中にあるでしょう。
いちにんの女といへば千万の神ほとけより尊きものを 玉木雄一郎
とね。これ真実の気持ですよ。女の人というのは、ただそこにいてくれるだけでいいの。男にとってはそれでもう十分、千万の神ほとけより尊く有難い存在なのよ」
とおっしゃって、おそらくはもう、アポリネールよりも素敵と思える美しい微笑を下さったので、私はその日言葉を失くした。
[#地から1字上げ](第八章 ギヨーム・アポリネールのこと)
[#地から1字上げ](関容子、日本の鶯 堀口大學聞書き、講談社)
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綿矢 小説「ひらいて」の文庫本に解説を書いていただき、ありがとうございました。
綿矢 小説の文体と異なる明るさで、客観的に書いていただいてありがたかったです。
綿矢 体の内側にある魂のような何かを開いて、何かを受け入れてという感じでしょうか。普通開かないところを開くといったイメージで書きました。ところで、Mさんはエッセーを書かれるときは、どのような感じで書かれるんですか。
綿矢 私は思いついたら、結構見切り発車で書き始めます。ほとんど題名とか主人公の性格とかだけで書く感じです。
綿矢 Mさんのエッセーは読むとすごく元気になります。純粋な感動や怒りについて、まっすぐに書かれているからでしょうか。小説家や文章を書く仕事をしている人の書くエッセーは、ちょっとひねっているのかなと感じます。
綿矢 小説家だと、独特の視点みたいなもので、つい書いてしまう。Mさんの文章にはそういったところがない。本音は書けないことが多いかもしれないけれども、読者はパワーをもらえている気がします。
綿矢 私がエッセーをあまり書けないのは、読者との距離が近くなりすぎてしまうからです。小説だと、怒りや倫理的に難しいことを書いても「フィクションですから」と言えますが、エッセーだとそうはいきません。
綿矢 小説の文章だけで伝わってくるものの方が雑音もなく、その世界に入り込めるというのはあるかもしれません。
綿矢 受け手を意識して書くのがエッセーかも。小説は自己満足というか、好きに書くのに対し、エッセーは読む人の顔を想像して書くのかもしれませんね。
綿矢 女性のファッションは書けるんですけれども、男の人のファッションは難しい。女性のファッションは細部に目が行くのですが、男性となると途端に書けなくなることがあります。
綿矢 最近、元気をもらうためにエッセーをよく読むんです。Mさんの本も楽しまさせていただいたし、お薦めに挙げたのも、ほとんどエッセーです。
綿矢 竹宮恵子さんの漫画人生が描かれていて、エッセーというより人生譚みたいな感じです。中でも女性漫画家4人で行ったフランス旅行の話がうらやましい。当時は簡単に海外旅行に行けるような環境ではなかったので、あこがれのフランスで色々な場所を巡ることは一大イベント、小説家仲間とこんな旅が出来たらいいなと思いました。そういう意味でも面白かった。
綿矢 そういえば竹宮さんの本以外は生死のことばっかりですね。「死にがいを求めて生きているの」は他者に自分の評価を求めた結果、どう生きればいいか分からなくなりもがいている人間が鮮やかに描かれています。「ウチら棺桶まで永遠のランウェイ」は若者言葉満載の面白いエッセーですが、死を見据えた上で人生を精いっぱい生きようという姿勢にあふれています。全力で生きている人のエッセーを読むと、逆に人生を短く感じます。タイトルが強気な宇野千代さんや佐藤愛子さんの本も、人生短いから楽しまなきゃいけないという気持ちになります。どの本も作者の個性が輝いていますが、共通するのは恐れを持ちすぎず、行動して何でもやってみる姿勢ですね。
綿矢 「わたしの容れもの」はそういうお話ですか。
綿矢 確かに読むものって、その時々で偏ります。村田さんは本当にそういうテーマに真正面から取り組んで、読む人にも逃げ場を与えずに描いていますね。
綿矢 最近、構想から一気に書き上げたのが「生のみ生のままで」。同性愛の話です。
綿矢 そうです。現実に近づけて書きました。手や爪などの描写を書いていくうちに自分の中で好みがはっきりしてきました。小説は描写がないと成り立たない。自分は、女性の体とか性格とかを書くのが得意で好きなんだなと改めて自覚しました。それと、恋愛だと、どちらも女の人なので、精神のすれ違いも書きやすかったです。
綿矢 谷崎潤一郎さんも「卍」で女性同士の愛憎劇を描いているのですが、その中のシーンを読んで、私だったらこう描くのになと感じていることに気づいたんですね。それで自分で書くとどうなるのかなと思ったのが、書き始めたきっかけです。
綿矢 「着の身着のまま」という言葉がありますが、タイトルでは漢字を「生」としました。そんなに書きたい題材がいっぱいあるタイプではないので、少しでもきっかけを見つけたら、まい進していかないと書くことがなくなる気がします。
[#地から1字上げ](読売新聞、2019年7月6日)
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今の政権の延命に協力するつもりはない。政策実現力は低いと言わざるを得ない。ただ、比較第1党は自民だ。政策が一致すればあらゆる政党と協力するし、選挙で掲げた政策の実現に取り組みたい。それが大きな期待につながっていく。
[#地から1字上げ](政権の延命に協力するつもりない、ただ…)
[#地から1字上げ](国民民主・玉木氏一問一答)
[#地から1字上げ](毎日新聞)
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AMK「この投稿どうなん?」
FCH「大きな冷蔵庫。国民民主党の選挙公約が正しければ、すなわち、国益にかなっているなら、自民党の税調は仮に野党の公約であっても採用せざるを得ない」
FHK「ずっとまともじゃないってわかってる」
RHO「もう一度、キラキラの方へ登っていく」
MYZ「Rだよね。似たような道をはみ出そう」
SBK「本当に上に行くだけだと思うので最後まで諦めず……」
【写真】沈黙を続けるAマッソの加納さん
【写真】ゼロの焦点
【写真】あとは能登なれ山となれ