世界の波多野

美徳は「信じて裏切る速さ」だと言うのに

何故まともでいられないの?

 

[#地から1字上げ](鬼束ちひろ嵐ヶ丘

 

はたして、山之内すずは何と言うか。

 

[#地から1字上げ](ニンチド調査ショー)

[#地から1字上げ](とびこみオーラル・御厨貴

[#地から1字上げ](ぼくはすずちゃんと三重県で子作りします)

 

もしかして、西村智奈美天皇制に反対なのか。

 

[#地から1字上げ](ベルサイユの薔薇

[#地から1字上げ](県立図書館、男女共同参画室ポスター)

[#地から1字上げ](フランス革命の次は日本のジェンダー革命だ)

 

イイクニつくろう、代表代行。

 

[#地から1字上げ](1180年、木曾義仲挙兵)

[#地から1字上げ](1185年、全国に岸田BOXを設置)

[#地から1字上げ](1192年、女性初西村智奈美総理大臣誕生)

 

彼女は若い主婦向けの雑誌の編集者で、そのパブリシティーがらみの取材のためにパーティーにやってきた。ちょうど手のあいていた僕が彼女の相手をし、イタリア人の有名デザイナーがデザインしたカラフルな冷蔵庫やコーヒー・メーカーや電子レンジやジューサーの説明をした。

 

「いちばん大事なポイントは統一性なんです」と僕は言った。「どんな素晴しいデザインのものも、まわりとのバランスが悪ければ死んでしまいます。色の統一、デザインの統一、機能の統一――それが今のキッチンに最も必要なことなんです。調査によれば、主婦は一日のうちいちばん長い時間をキッチンの中で過ごします。キッチンは主婦の仕事場であり、書斎であり、居間なんです。だから彼女たちはキッチンを少しでも居心地の良い場所にしようと努めています。広さは関係ありません。たとえそれが広くても狭くても、優れたキッチンの原則はひとつしかないんです。シンプルさ、機能性、統一性です。今回のこのシリーズはそのようなコンセプトに沿って設計され、デザインされています。たとえばこのクッキング・プレートを見て下さい――云々」

 

[#地から1字上げ](象の消滅、五〇頁)

[#地から1字上げ](村上春樹全作品8、講談社、1991年)

 

憲法改正は国家の再生の始まり。まずは元首を明記する。

 

[#地から1字上げ](新しい新党わさおのお話)

 

①「象の消滅」を前にして、人びとはどのような反応をしめす存在として語られているか。そして、「語り手」である「僕」はどのような反応を示す存在として語られているか。「象(と飼育係)が消滅する」とはどういうことか。

 

②「便宜的」「機能性」「統一性」等はどんな意味を持った言葉として用いられているか。

 

③象舎の中にだけ「冷やりとした肌あいの別の時間性が流れている」とはどういうことか。

 

④象と飼育係の大きさのバランスの崩れとは? また「僕」の内部でのバランスの崩れとは?

 

⑤「僕」と「彼女」との「やりとり」と「結末」はどのような意味を持っているだろうか。

 

[#地から1字上げ](三、授業の中の『象の消滅』、七九頁)

[#地から1字上げ](〈主体〉への希求――村上春樹象の消滅』論、齋藤知也)

[#地から1字上げ](〈教室〉の中の村上春樹ひつじ書房、2011年)

 

ぱっかーん!

 

[#地から1字上げ](くわばら、くわばら)

[#地から1字上げ](ゆり直せ、ゆり直せ)

[#地から1字上げ](道成寺

 

A 村上春樹の『象の消滅』は面白い。面白くない。

B 村上春樹の『象の消滅』は面白かった。面白くなかった。

 

C 村上春樹の『象の消滅』は、なぜ、面白いのか。なぜ、面白くないのか。

D 村上春樹の『象の消滅』は、なぜ、面白かったのか。なぜ、面白くなかったのか。

 

E 村上春樹の『象の消滅』の中で面白いと思った文章(表現)を挙げよ。

F 村上春樹の『象の消滅』の中でよくわからないと思った文章(表現)を挙げよ。

 

[#地から1字上げ](われわれの詩学

 

やや分かりづらいかもしれないが、この発言を引用したのは、「名付け」と、「役割」・「分節」の問題が結びつけられ、ソシュール以降の広義の「言語論的転回」の問題と重なるものになっていると感じるからだ。

 

それは、人間の文化をつくっている(人間を人間たらしめている)のは、(例えば「分」という時制のような)言語であること、言語が世界を分節していること、そして人間の認識は「言語以後」のものである(認識には全て言語というフィルターがかかっている)ことを明らかにした。

 

そのことは、人間の文化の恣意性(「語ること」・「認識すること」の背理)を浮き彫りにしてしまうものである。

 

だが、その「言語論的転回」を徹底的に受けとめるということは、逆に、「言語以前」=「向こう側」=「統一性以前」の世界の〈存在〉と対峙することを、私たち人間に要請してくる。

 

「言語以前」の問題に目をつぶってしまうとき、私たちは自らの〈語り〉・認識の枠に吸収しきれない世界(例えば、「象の消滅」事件)を、「解明不能な謎」という「便宜的」な「言語」によって「分節」し、私たちの認識の枠組みに回収してしまうのである。

 

[#地から1字上げ](五、「象の消滅」と「彼女」との出会い――)

[#地から1字上げ](「別の時間性」「新しい体系」をめぐって、八八頁)

[#地から1字上げ](〈主体〉への希求――村上春樹象の消滅』論、齋藤知也)

[#地から1字上げ](〈教室〉の中の村上春樹ひつじ書房、2011年)

 

「これイケないんだから、見とけ」

 

[#地から1字上げ](小林秀雄、真贋、新潮文庫

 

村上春樹の小説作品は意匠はさまざまだけれど、本質的には「神話」であると私は思っている。

 

神話というのは世界のありようを記述する物語ではない。そうではなくて、世界に構造を与える物語である。

 

ジャック・ラカンは「世界に構造を与える物語」についてかつてこう書いたことがある。

 

「昼と夜、男と女、戦争と平和、こういう対立は他にも幾つもあげることができます。これらの対立は現実的な世界から導き出されたものではありません。それは現実の世界に骨組みと軸と構造を与え、現実の世界を組織化し、人間にとって現実を存在させ、その中に人間が自らを再び見出すようにする、そういう対立です。」

 

[#地から1字上げ](『精神病(下)』岩波書店、1987年)

 

ラカンが「対立」と呼んでいるものを、私は「物語」と言い換えてみる。「物語」は現実そのものではない。例えば、「昼と夜」というのは、そういう対立関係の中で時の流れをとらえたことの結果、世界に出現したのであり、その対立以前に昼や夜が自存していたわけではない。時間や太陽の照射量はアナログな連続体であり、そこの0/1的な截然たる境界線は存在しない(太陽が水平線に没した後も、もう見えなくなった太陽からの残光はしばらく西の空にとどまっている)。けれども、私たちは「昼と夜」という対立を思いついたことによって、星雲的な、アモルファスな世界にデジタルな境界線を引いた。そうやって世界に「骨組みと軸と構造」を与えた。人間は昼と夜を「発見」したのではない。「創造」したのである。

 

[#地から1字上げ](教室における村上春樹内田樹

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹ひつじ書房、2011年、四頁)

 

神話というのはそのような、世界に秩序と意味をもたらす原型的な対立のことである。

 

村上春樹がとりだした「対立」は何だろう。それは「昼と夜、男と女、戦争と平和」という二項対立形式を踏襲して言えば、「存在するもの」と「存在しないもの」の対立である。村上春樹のほとんどすべての作品は、その神話形式の変奏のように私には思われる。

 

[#地から1字上げ](教室における村上春樹内田樹

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹ひつじ書房、2011年、四頁)

 

「羊」や「かえるくん」や「やみくろ」や「リトルピープル」が「存在しないもの」を表象する。それが「存在するもの」たちのささやかだが、手触りのしっかりした日常に闖入してくる。「彼ら」の侵入によって、それまで確固としたものに思えた生活基盤が不意に崩落する。主人公たちはある種の無秩序、一時的な失見当識のうちに投じられる。手元に残されたわずかな資源を使い回して、そこに局所的な「秩序のようなもの」を作り出そうとする。局所的に通じる言語を語り、局所的に通じる規範に従い、局所的な達成感を味わう。大洋に浮かんだ筏のように、たよりなく、不安定なものだが、そこにだけさしあたり「人間的秩序」が生成する。

 

[#地から1字上げ](教室における村上春樹内田樹

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹ひつじ書房、2011年、四頁)

 

村上春樹はそういう神話的状況を繰り返し、繰り返し描いてきた。だから、主人公たちには共通する特徴がある。それはいかなるカオス的状況のうちにあっても、言葉をていねいに扱う、直感に従う(とくに「強い怒りを感じたとき」には)、ささやかなものであれ何かを達成したら自分に「ごほうび」をあげる、この三点である。それは強制収容所に投じられた人間や、死病に取り憑かれた人間や、天変地異によってすべてを失った人間が、未来に希望が見えないままに、「それでも、もう一日だけ生きてみよう」と思うときに選ぶ自己規範に通じている。

 

村上春樹の作品は、この世界で現在私たちが享受している秩序と繁栄が不意に失われたときに(いつか必ず失われる)、人間はどうやって生き延びるのかという問いを、ほとんどそれだけをめぐって書かれている。私はこのような作家の資質を「神話作家」と呼んだのである。

 

[#地から1字上げ](教室における村上春樹内田樹

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹ひつじ書房、2011年、五頁)

 

冒頭の問いに戻る。

 

村上春樹の作品に教材としての価値はあるのか。私の答えは次のようなものである。

 

およそ世界の成り立ち方と人間のありようについてなにごとかを記した文章で教材として有用でないものは存在しない。そして、世界の成り立ち方と人間のありようについてのもっとも真摯な問いは「世界の秩序が崩壊したとき、人間はどう生き延びるのか」というかたちをとるのである。

 

[#地から1字上げ](教室における村上春樹内田樹

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹ひつじ書房、2011年、五頁)

 

あなたは危険な事はされまい

危険はお断りです

 

そうはおっしゃるが

すでに危険を冒しておられる

 

私が?

胸にお気をつけて

 

[#地から1字上げ](007は二度死ぬ You live only twice)

 

歴史なき国民の時代の歴史なき天皇制の可能性を問う。

 

[#地から1字上げ](いま・ここの憲法改正

[#地から1字上げ](新党わさお40億年の到達点)

[#地から1字上げ](左も右も、論理国語に苛立った。戦後問題のアウフヘーベン

 

肥大する政府・官僚機構のブラックホール、過剰管理で活力を失う企業。行革の処方箋!

 

[#地から1字上げ](ミルトン・フリードマン、政府からの自由)

[#地から1字上げ](昭和59年、中央公論社、定価1800円)

 

簡潔と明快、才気と機知があふれる現代経済の知的応用教室。

 

[#地から1字上げ](ミルトン・フリードマン、政府からの自由)

[#地から1字上げ](1984年、中央公論社、定価1800円)

 

経済(ビジネス)は民間(ビジネスマン)に。

 

[#地から1字上げ](新自由主義の経済教室)

[#地から1字上げ](ミルトン・フリードマン、政府からの自由)

[#地から1字上げ](1984年、中央公論社、定価1800円)

 

政権交代のために、日本国民は、今、何をやるべきか。

 

[#地から1字上げ](新党わさお・兵庫船)

 

A 国会の改革は国会議員にはできない。

B 憲法改正を国会に任せてはいけない。

C 論理国語は世界から超越していない。

 

[#地から1字上げ](リアル・新党わさお

 

あちらの世界。了解不能。他者。

 

[#地から1字上げ](教室の中の村上春樹

[#地から1字上げ](象の消滅

 

全てにおいて 幻覚的で

私は今日も太陽を沈める

貴方の事

舞い上がれない風の事

思い浮かべて歩く坂道

 

美徳は「信じて裏切る速さ」だと言うのに

何故まともでいられないの?

 

そして私は怪獣になった

共犯者はもういない

日常

そのヒステリックな様を

不自由に保つために

だから私は頷かなかった

無傷で過ごせたとしても

奇妙な揺れを待っているの

心を震わせながら

 

[#地から1字上げ](鬼束ちひろ嵐ヶ丘

 

先生、世界の波多野、最新作はレズビアン

諸君、トレ・ビア~ン。世界のレズビアン

 

[#地から1字上げ](ツタヤ最新情報)

[#地から1字上げ](右京、レビンす)

 

[#地から1字上げ](うひょう、レズビアン

[#地から1字上げ](うふふ、こうなっているのです)

[#地から1字上げ](スピードはひかえめに。シートベルトは忘れずに)