停滞するこの国を動かすため
私たちは「対決より解決」を選ぶ
[#地から1字上げ](国民民主党ポスター)
[#地から1字上げ](榛葉幹事長・定例記者会見)
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インパクトのあるワードにだけ
過剰反応する仕組み
その原因は、脳のワーキングメモリ不足だろう。文章の分量が増えると脳内の処理が追いつかなくなるのだ。読んでいるうちに文章中の因果関係を見失い、論理的な解釈ができなくなる。最後まで読み通したとしても、ただ読み通しただけだ。頭のなかにはなにも残らない。もしなにか残ったとすれば、それは誤解が残ったのである。
[#地から1字上げ](堀江貴文の意見)
[#地から1字上げ](Diamond Online)
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生徒たちが開いていたのは国語の教科書の『ごんぎつね』だ。作家の新実南吉が十八歳の時に書いた児童文学で、半世紀以上も国語の教材として用いられている。生徒たちはその一節を読んだ後、班ごとにわかれてどういう場面だったかを話し合い、意見を述べていたのである。『ごんぎつね』の話を覚ていない方のために、おおまかな内容を記そう。
[#地から1字上げ](ルポ 誰が国語力を殺すのか、石井光太)
[#地から1字上げ](ごんぎつねが読めない子どもたち(宗慶二の国語チャンネル)
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ある山に、「ごん」という狐が住んでいた。ごんは悪ふざけが好きで、近くの村の人たちに迷惑ばかりかけていた。その日も、小川で兵十という男性が獲ったうなぎや魚を逃がしてしまった。
10日ほど経った日、ごんは兵十の家で母親の葬儀が行われているのを見かける。兵十が川で魚を獲っていたのは、病気の母親に食べさせるためだったのかと気づく。自分はそれを知らずに逃がしてしまったのだ。ごんは反省し、罪滅ぼしのために毎日のように兵十の家へ行き、内緒で栗や松茸を届ける。
そんなある日、兵十は自分の家にごんが忍んでいるのを目撃する。彼は、いたずらをしに来たのか、と早とちりして火縄銃で撃ち殺す。だが、土間に栗が置かれているのを見て、これまで食べ物を運んでくれていたのがごんだったことに気づき、その場に立ちすくむ――
[#地から1字上げ](344文字)
[#地から1字上げ](ルポ 誰が国語力を殺すのか、石井光太)
[#地から1字上げ](ごんぎつねが読めない子どもたち(宗慶二の国語チャンネル)
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兵十が、赤い井戸のところで、麦をといでいました。
兵十は今まで、おっ母と二人きりで、貧しいくらしをしていたもので、おっ母が死んでしまっては、もう一人ぼっちでした。
「おれと同じ一人ぼっちの兵十か」
こちらの物置の後から見ていたごんは、そう思いました。
ごんは物置のそばをはなれて、向うへいきかけますと、どこかで、いわしを売る声がします。
「いわしのやすうりだアい。いきのいいいわしだアい」
ごんは、その、いせいのいい声のする方へ走っていきました。と、弥助のおかみさんが、裏戸口から、
「いわしをおくれ。」と言いました。いわし売は、いわしのかごをつんだ車を、道ばたにおいて、ぴかぴか光るいわしを両手でつかんで、弥助の家の中へもってはいりました。ごんはそのすきまに、かごの中から、五、六ぴきのいわしをつかみ出して、もと来た方へかけだしました。そして、兵十の家の裏口から、家の中へいわしを投げこんで、穴へ向ってかけもどりました。途中の坂の上でふりかえって見ますと、兵十がまだ、井戸のところで麦をといでいるのが小さく見えました。
ごんは、うなぎのつぐないに、まず一つ、いいことをしたと思いました。
つぎの日には、ごんは山で栗をどっさりひろって、それをかかえて、兵十の家へいきました。裏口からのぞいて見ますと、兵十は、午飯をたべかけて、茶椀をもったまま、ぼんやりと考えこんでいました。へんなことには兵十の頬ぺたに、かすり傷がついています。どうしたんだろうと、ごんが思っていますと、兵十がひとりごとをいいました。
「一たいだれが、いわしなんかをおれの家へほうりこんでいったんだろう。おかげでおれは、盗人と思われて、いわし屋のやつに、ひどい目にあわされた」と、ぶつぶつ言っています。
ごんは、これはしまったと思いました。かわいそうに兵十は、いわし屋にぶんなぐられて、あんな傷までつけられたのか。
ごんはこうおもいながら、そっと物置の方へまわってその入口に、栗をおいてかえりました。
つぎの日も、そのつぎの日もごんは、栗をひろっては、兵十の家へもって来てやりました。そのつぎの日には、栗ばかりでなく、まつたけも二、三ぼんもっていきました。
[#地から1字上げ](ごん狐、三)
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先生、投書が来ています。あなた方は何か大きな発見をしたようだ。おめでとう。幸運を祈ります。
諸君、フォーエバー令和?(映画・パーフェクトワールド)
AMK「この投稿どうなん?」
FCH「嵐が来るわ」
玉木ん「道長様……」
FHK「小野田さん帰還戦後の日本人が失ったものは何だったか」
山之内すず「横井庄一さんの場合はちょっと違いますから」(Z世代)
【写真】イノシシから宇宙まで――
【写真】沈黙を続けるAマッソの加納さん
【写真】宮崎駿「日本人は忘れてはいけない」(つづく)
【参考】ごんぎつねが読めない子どもたち(宗慶二の国語チャンネル)
【参考】これは発問が悪い「ごんぎつね」の葬式の話(吉田高志チャンネル)